はじめに|「悪気はない」のに違反になる怖さ
建設業許可について考えるとき、多#くの方がこう思われるのではないでしょうか。
- 「今までも問題なくやってきた」
- 「金額は調整しているし大丈夫」
- 「悪いことをしているつもりはない」
私も、現場で長く仕事をしてきた中で、同じような考えを持つ方をたくさん見てきました。
ですが、建設業の世界で本当に怖いのは、法律を知らないまま、悪気なく違反してしまうことです。
実際に起きている現実(中国地方の事例)
令和4年度、国土交通省中国地方整備局では、建設業法違反に関する通報・相談が 237件 も寄せられています。
内容を見ると、
- 法令違反の疑い
- 不払い
- 社会保険の未加入
- 契約関係のトラブル
など、「知らなかった」「よく分からなかった」 から起きた問題が多く含まれています。
実際に立入検査や報告徴取が行われ、改善勧告や監督処分を受けた業者もあります。
よくあるリスク
―「知らなかった」では済まされない落とし穴―
建設業許可を取らずに仕事を続けていると、悪気がなくても、気づかないうちに法令違反になってしまうことがあります。
- 「うちは大丈夫」
- 「今まで問題なかった」
そう思っていた方ほど、後から指摘やトラブルに直面するケースも少なくありません。
ここでは、実際によくあるリスクをいくつかピックアップしてご紹介します。
どれも特別な話ではなく、現場では“普通に起きていることです。
よくあるリスク①
多くの方が「大丈夫だと思っていた」ケースです。
無許可営業と判断される可能性
建設業許可が不要とされる「軽微な工事」でも、判断を誤ると無許可営業と見なされることがあります。
たとえば、
- 工事金額が税込500万円を超えていた
- 材料を元請から支給されていた
- 契約を分けて金額を調整していた
これらは、合算して判断される ケースも多く、「気づいたらアウト」ということが起こります。
よくあるリスク②
元請・発注者から仕事が止まる
最近は、金額に関係なく、
- 「建設業許可がある会社のみ」
- 「コンプライアンスを重視したい」
という理由で、仕事の依頼自体を断られるケースが増えています。
特に、元請会社や大きな発注者ほど、許可の有無を重視します。
よくあるリスク③
信用・お金に関わる問題
建設業許可がないことで、
- 銀行融資
- リフォームローン
- 公共工事への参入
などが難しくなることもあります。
「腕はあるのに、信用面で先に進めない」
これはとてももったいないことです。
よくあるリスク④
「知らなかった」が通らない
建設業許可を取っていなくても、守らなければならない法律はたくさんあります。
たとえば、
- 電気工事業の登録
- 浄化槽法
- 建設リサイクル法
- 解体工事業の届出
軽微な工事であっても、届出や登録が必要なケースは多く存在します。
そして、「知らなかった」という理由は、原則として通りません。
個人事業主に多い見落としポイント
個人事業主として働いている方の中には、
- 1社から継続的に仕事を受け
- 日給月給のような形で支払われ
- 指示通りに作業をしている
このようなケースもあります。
状況によっては、雇用とみなされる可能性 があり、社会保険の問題に発展することもあります。
建設業許可=信頼の「看板」
ここからは、私の想いです。
建設業許可を取るということは、単に仕事の幅を広げるためだけではありません。
「法令を守ります」という意思表示であり、それ自体が、会社の信頼の看板になります。
許可を取ったからといって、急に責任が重くなるわけではありません。
むしろ、許可を取らずに続けているからといって、法令の縛りが緩くなることはないのです。
最後に|大切なのは「整理すること」
私は、「今すぐ許可を取りましょう」と言いたいわけではありません。
ただ、
- 知らないまま続けること
- 何となくで判断し続けること
これが一番怖いと感じています。
建設業許可は、仕事を続けていくための“安心の土台”です。
一人で抱え込まず、まずは今の状況を整理してみませんか。
必要であれば、お気軽にご相談ください。

