広島の建設業許可サポートhttps://kensetsu-kyoka-hiroshima.jpながつき行政書士事務所Tue, 04 Aug 2026 05:00:11 +0000jahourly1https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/wp-content/uploads/2025/12/cropped-01favicon-32x32.png広島の建設業許可サポートhttps://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp3232 運転免許更新で改めて感じた「危険予測」の大切さ|行政書士として、建設会社の社長に伝えたいことhttps://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/learning-during-license-renewal/Tue, 04 Aug 2026 04:54:34 +0000https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/?p=1102

はじめに 先日、広島県運転免許センターで運転免許証の更新をしてきました。 午前中の受付に5分ほど間に合わず、午後の受付まで約2時間待機。 その後も講習を受け、免許証を受け取るまで約5時間。 決して短い時間ではありませんで ... ]]>

はじめに

先日、広島県運転免許センターで運転免許証の更新をしてきました。

午前中の受付に5分ほど間に合わず、午後の受付まで約2時間待機。

その後も講習を受け、免許証を受け取るまで約5時間。

決して短い時間ではありませんでしたが、私にとっては「運転免許の更新」以上に、多くの学びを得られた一日となりました。

行政書士という仕事柄、日頃から法律に触れる機会は多くあります。

しかし、道路交通法については「知っているつもり」になっていたことも少なくありませんでした。

今回は、運転だけではなく、建設業の経営や事業承継にも通じる大切なことを改めて考えるきっかけになりました。

運転免許証も時代とともに変わっている

今回の更新では、

  • 従来の運転免許証
  • マイナ免許証
  • 両方を持つ

という3つの選択肢がありました。

私は、新しい制度を経験してみたいという思いもあり、「運転免許証とマイナ免許証の両方」を選びました。

住所変更の手続きが簡単になったり、更新時の講習をオンラインで受講できたりと、便利になる部分もあります。

一方で、すべての情報がデータで管理される時代になったことに、少し驚きも感じました。

特に高齢の方にとっては、新しい制度に戸惑う場面もあるでしょう。

それでも、時代の変化を受け入れ、新しいことに挑戦していく姿勢は大切だと改めて感じました。

一番勉強になったのは「講師の話し方」

違反者講習は2時間。

正直なところ、「決められた内容を聞くだけかな」と思っていました。

しかし、実際には最初から最後まで講師の話に引き込まれてしまいました。

私自身も将来、講師として人前で話をする機会を増やしていきたいと考えています。

そのため、講義の内容だけではなく、「どう話しているのか」という点にも注目。

私が参考になったと感じたのは、

  • ゆっくり、はっきり話す
  • 声に抑揚がある
  • 身振り手振りを自然に使う
  • 会場全体を見ながら話す
  • 自分の体験や感情を交えながら説明する

ということです。

資料を読むだけでは、人の心は動きません。

伝え方一つで、同じ内容でも印象は大きく変わることを改めて実感。

「危険予測」という考え方は仕事にも共通している

今回の講習で、一番心に残った言葉があります。

それが

「危険予測」

という考え方です。

運転中は、

  • 人が飛び出してくるかもしれない
  • 自転車が急に横断するかもしれない
  • バイクが見えない場所から来るかもしれない

そんな「かもしれない」を考えながら運転することが事故防止につながると教わりました。

私はこの話を聞きながら、「これは建設現場もまったく同じだ」と思いました。

現場では、

  • 足場から転落するかもしれない
  • 資材が落下するかもしれない
  • 重機が接触するかもしれない

だからこそ、作業前に危険を予測し、安全対策を行います。

事故が起きてからでは遅いのです。

行政書士の仕事も「危険予測」が大切

私は行政書士として建設会社の社長とお話しする機会が多くあります。

最近特に感じるのは、経営にも「危険予測」が必要だということです。

例えば、

  • 建設業許可の更新を忘れるかもしれない
  • 経営業務管理責任者が退職するかもしれない
  • 専任技術者が辞めるかもしれない
  • 社長が病気になるかもしれない
  • 後継者が見つからないかもしれない

これらは、どれも実際に起こり得ることです。

しかし、早めに考え、準備していれば、多くは防ぐことができます。

行政書士の仕事は、書類を作ることだけではありません。

会社に起こり得るリスクを一緒に考え、その対策をサポートすることも大切な役割だと思っています。

建設会社の社長へ伝えたいこと

建設会社の社長は、

「まだまだ元気だから大丈夫。」

「自分がいる間は何とかなる。」

そうおっしゃる方がたくさんおられます。

私も、その気持ちはよく分かります。

しかし、危険予測という考え方は、運転だけではありません。

建設現場でも、

経営でも、

行政書士の仕事でも同じです。

  • 「事故が起こるかもしれない」
  • 「災害が起こるかもしれない」
  • 「重要な社員が退職するかもしれない」
  • 「後継者がいなくなるかもしれない」
  • 「社長自身が病気になるかもしれない」

そう考えて、少しずつ準備をしていくことが、会社を守ることにつながります。

事業承継も、まさに危険予測の一つです。

「まだ早い」ではなく、「今だからこそ考える」。

その積み重ねが、会社の未来を守ることになるのだと思います。

私自身も反省したこと

運転歴は約40年。

小さな事故が1回。

違反も何度かあり、免許停止になったこともあります。

最近は無茶な運転をすることはほとんどありません。

しかし、仕事で長距離を運転する機会が増え、自動運転支援機能にも慣れ、

「少し気が緩んでいたかもしれない」

と反省しました。

行政書士という仕事は、お客様から信頼される仕事です。

だからこそ、運転一つとっても責任ある行動を心掛けなければならないと改めて感じました。

まとめ

運転免許の更新は、単なる手続きではありませんでした。

道路交通法を学び直し、安全運転について考え直し、自分自身を見つめ直す貴重な時間になりました。

そして何より感じたのは、

**「危険を予測し、早めに準備することの大切さ」**です。

これは運転だけでなく、

建設現場でも、

会社経営でも、

事業承継でも、

行政書士の仕事でも変わりません。

私はこれからも、人に優しい運転を心掛けるとともに、建設会社の社長が安心して会社を未来へつないでいけるよう、行政書士として伴走していきたいと思います。

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廃業する前に知ってほしい|建設会社を残すという選択https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/to-close-down-or-to-keep-it-open/Sat, 01 Aug 2026 05:02:03 +0000https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/?p=1099

はじめに ここ数年、建設会社の廃業が増えています。 そんな理由から、会社を閉じる決断をされる社長も少なくありません。 もちろん、廃業という決断が間違っているわけではありません。 それぞれの会社には、それぞれの事情がありま ... ]]>

はじめに

ここ数年、建設会社の廃業が増えています。

  • 後継者がいない。
  • 年齢的に体力が続かない。
  • 仕事が減ってきた。
  • 「こんな苦労の多い仕事を子どもには継がせたくない。」

そんな理由から、会社を閉じる決断をされる社長も少なくありません。

もちろん、廃業という決断が間違っているわけではありません。

それぞれの会社には、それぞれの事情があります。

しかし私は、建設業に長く携わってきた一人として、

「廃業する前に、もう一つだけ考えてほしいこと」があります。

それは、会社を未来へ残すという選択肢です。

社長が築いてきた会社は、一人のものではない

建設会社を経営している社長は、これまで本当に多くの苦労を乗り越えてこられたと思います。

  • 資金繰りに悩み、
  • 利益が思うように出ず、
  • 職人が足りずに朝早くから夜遅くまで現場へ向かう。
  • お客様から厳しい言葉をいただいたこともあったでしょう。
  • 請負金額の中で利益を出す難しさ。
  • 景気の波。
  • 社員の生活。
  • 家族への責任。

社長には、人には見えない苦労の積み重ねがあります。

だからこそ、

「もう十分頑張った。」

そう思われる気持ちもよく分かります。

しかし、会社は社長一人だけで育ててきたものではありません。

そこには、

  • 支え続けてくれた家族
  • 苦楽を共にした社員
  • 協力会社の仲間
  • 長年仕事を任せてくださったお客様
  • 地域の皆さん

多くの人の支えがありました。

会社には、社長の人生だけでなく、

多くの人の人生も詰まっています。

そして会社は、技術や知識だけではありません。

  • 社員へ給与を支え、
  • 家族に安心を届け、
  • 地域に仕事を生み、
  • 多くの人の幸せを育ててきました。

ここまで続けてこられたこと自体が、大きな社会貢献なのです。

廃業は地域にも大きな影響を与える

建設会社が一社なくなる。

その影響は、会社の中だけでは終わりません。

例えば、

  • 災害が起きたときの復旧
  • 道路や住宅の修繕
  • 空き家の補修
  • 地域インフラの維持

こうした仕事を担う人が一人、また一人と減っていきます。

これからは高齢化が進みます。

高齢になると、

「ドアが壊れた。」

「手すりを付けたい。」

「段差をなくしたい。」

「網戸を張り替えてほしい。」

そんな小さな困りごとでも、自分ではできなくなります。

その時に頼れるのは、地域に根付いた建設会社です。

小さな建設会社ほど、地域では大きな存在なのです。

社員の未来を守るという責任

社員は、

  • 社長を信じて働いてきました。
  • 社員にも家族がいます。
  • 住宅ローンを抱えている人もいます。
  • 子どもを育てている人もいます。
  • 地元が好きだから。
  • 会社が好きだから。
  • 仲間が好きだから。

そして、社長を信頼しているから。

だから苦しい時も一緒に頑張ってきたのです。

社長が会社の未来を考えることは、社員の生活を守ることにもつながります。

それもまた、経営者としての大切な責任ではないでしょうか。

お客様との信頼は会社の財産

建設業は、「この会社だから。」ではなく、

「この社長だからお願いしたい。」

そんな仕事がたくさんあります。

信頼は、一日で築けるものではありません。

何十年も積み重ねてきた財産です。

しかし、信頼は失う時は一瞬。

価格が安いだけでは、仕事は続きません。

後継者が決まったら、お客様へ紹介し、一緒に現場へ行き、少しずつ信頼を引き継いでほしいと思います。

後継者も不安です。

仕事ができても、経営ができるとは限りません。

  • 相談に乗る。
  • 話を聞く。
  • そっと背中を押す。
  • 「何かあれば相談しろ。」

そう言ってくれる存在がいるだけで、人は安心できます。

その成長を見守る時間も、社長だから味わえる幸せではないでしょうか。

会社を残す方法は一つではない

事業承継には、

  • 息子や娘への承継
  • 社員承継
  • 第三者承継
  • M&A
  • 建設業許可の承継認可制度

など、さまざまな方法があります。

「廃業する」

「続ける」

その二つだけではありません。

その間には、多くの選択肢があります。

そして現在は、事業承継・引継ぎ支援センターなど、

相談できる公的な窓口も充実しています。

だからこそ、少しでも早く未来について考え始めることが大切なのです。

私は「会社を残す努力」をしてほしい

私は、無理に会社を続けてほしいとは思いません。

しかし、

何十年も積み重ねてきた

  • 技術
  • 信頼
  • 地域とのつながり

これらがすべて失われてしまうことは、本当にもったいないと感じています。

だから、廃業を決断する前に、

「残す方法は本当にないのだろうか。」

一度だけ考えてみていただきたいのです。

建設会社が一社残ることは地域の未来につながる

建設会社は、利益を上げるためだけの存在ではありません。

  • 地域を守り、
  • 暮らしを支え、
  • 災害時には真っ先に動く。

そんな社会に欠かせない存在です。

さらに地方では、建設会社が若い人の働く場所になります。

一人の若者が、

  • 地元を離れず、
  • 家族を持ち、
  • 地域で暮らしていく。

そのこと自体が、地域にとって大きな財産です。

だから私は、建設会社が一社残ることは、

地域の未来を残すことでもあると思っています。

まとめ

私は、事業承継とは、会社を延命するためのものではなく、

地域へ技術と想いを残すためのものだと思っています。

もし、

「もう廃業しようかな。」

そう考えたときには、どうか一度だけ立ち止まってください。

会社には、決算書には載らない財産があります。

  • 社員。
  • お客様。
  • 地域との信頼。
  • 長年積み重ねてきた技術。

社長自身が歩んできた人生です。

その大切な財産を、未来へつないでいく方法は、本当にないのでしょうか。

廃業を決める前に、「会社を残す」という選択肢について考えてみてください。

それが、未来の地域や建設業界への、最後の贈り物になるかもしれません。

そして私は、会社を残すこととは、建物を残すことではなく、人の暮らしと地域の未来を残すことだと信じています。

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「ありがとう」を積み重ねた50年|地域に愛される街の電器店社長に学んだことhttps://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/gratitude-to-the-local-community/Wed, 22 Jul 2026 08:10:02 +0000https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/?p=1044

はじめに 「ありがたいことよね。」 約30分のお話の中で、電器店社長は何度もこの言葉を口にされました。 私は今回、「事業承継」についてお話を聞かせていただこうと思い、お店を訪問。 ところが、帰る頃には事業承継以上に大切な ... ]]>

はじめに

「ありがたいことよね。」

約30分のお話の中で、電器店社長は何度もこの言葉を口にされました。

  • お客様のこと
  • 奥様のこと
  • ご両親のこと
  • 息子さんのこと
  • 取引先のこと
  • 地域のこと。

私は今回、「事業承継」についてお話を聞かせていただこうと思い、お店を訪問。

ところが、帰る頃には事業承継以上に大切なものを教えていただいた気がしました。

それは、「感謝の気持ち」が人とのつながりをつくり、その積み重ねが50年という歴史を築いてきたということでした。

「売る」のではなく、「困りごとを解決する」

電器店社長は、営業についてこんなことを話してくださいました。

「ものを買ってくださいとは言わなかった。」

  • 欲しいと言われたら丁寧に説明をして販売する
  • 壊れたら修理に行く
  • 困っていたらすぐに駆け付ける

昔はテレビの修理も店を閉めた夜8時、9時からお客様の家へ伺い、ハンダごてを使って部品交換までされていたそうです。

今では新品製品に交換が主流ですが、当時は一台一台を直して使う時代。

「売ること」より、「直してあげること」。

その積み重ねが、お客様との信頼になっていきました。

会社員時代の経験は、独立後の大きな財産になる

社長は、独立される前、大手電機メーカーで営業マンとして働かれていました。

担当する販売店を訪問し、

「どうすればもっとお客様に喜んでいただけるか」

「どうすればお店の売上が伸びるのか」

を店主と一緒に考え、改善を重ねる毎日だったそうです。

また、電機メーカーでは、販売だけでなく、家電製品の修理技術や電気に関する専門知識、資格の取得など、多くのことを学ばれました。

「電器屋になるつもりはなかったけれど、今思えば、あの経験があったからこそ独立してやってこられた。」

そう振り返る社長の言葉がとても印象的でした。

  • 家電の修理方法を覚えた
  • 商品の説明や販売方法を学んだ
  • お客様との接し方や、人とのコミュニケーションを身につけた

その一つひとつが、独立後の大きな武器となり、50年間続く地域の電器店の土台になっていたのです。

さらに、当時は電機メーカー全体に勢いがあり、研修や資格取得制度も充実していました。

社長は、その時代や会社に対しても「本当に多くのことを学ばせてもらった。ありがたかった。」と感謝されていました。

私はこのお話を聞きながら、以前ブログで書いた「50代からの独立シリーズ」のことを思い出し。

会社員時代は、毎日同じ仕事の繰り返しだと感じることもあります。

しかし、その経験や知識、人との出会い、失敗や成功の積み重ねは、決して無駄にはなりません。

むしろ、独立したときには、それらすべてが「自分だけの財産」となり、大きな自信につながります。

社長の50年の歩みは、そのことを改めて教えてくださいました。

真面目に続けていると、いいことがある

「独立をやめようと思ったことはない。」

そう笑顔で話される社長。

独立した当時は、お子さんもまだ幼く、生活も決して楽ではありませんでした。

忙しい日は、小さなお子さん二人を二槽式洗濯機の中に入れて待ってもらいながら接客したこともあったそうです。

奥様は家事と育児を一人で支え、お店も一緒に切り盛りする毎日。

本当に大変だったはずです。

それでも社長は振り返ります。

「真面目にやっていると、いいことはある。」

とても短い言葉ですが、50年という重みを感じました。

50年続いた理由は、夫婦二人三脚だったから

お話を聞いていて何度も感じたのは、奥様の存在の大きさ。

社長がお客様の対応をしている間、奥様は家事や子育て、お店の仕事まで支えてこられました。

夕方6時ごろになると息子さんを幼稚園へ迎えに行き、自宅に戻って家事や食事の支度。

夜になると社長は修理へ出掛ける。

そんな生活を何十年も続けてこられたそうです。

そして今でも、お二人は昔話を笑顔で語り合います。

その姿を見ているだけで、「いいご夫婦だな」と自然に思える時間でした。

息子さんたちが帰ってきた理由

現在は二人の息子さんも一緒に仕事をされています。

しかし、それは最初から決まっていたわけではありません。

長男さんは一緒に仕事をしながら、仕事を覚え、資格も取得されていましたが、25歳の時に病気が見つかり、約半年間の入院生活。

そして大学卒業後に就職する予定だった次男さんは、家族を支えるため就職を取りやめ、お店へ戻られたそうです。

人生には思い通りにならないことがあります。

それでも家族で支え合い、乗り越えてきたからこそ、今の姿があるのだと思いました。

「まだ息子より早いよ」

78歳になった今でも、社長は現役です。

  • エコキュートの交換
  • エアコンの取り付け
  • 重たい冷蔵庫の搬入
  • 船舶へのエアコン設置工事

「体は元気。働くからボケない。」

そう笑いながら話されていました。

「まだ息子より手の動きは早いよ!」

その言葉には、仕事への誇りと楽しさがあふれていました。

 50年積み重ねた技術は、今も現場で受け継がれている

以前、我が家にエアコンを取り付けて頂いたことがありました。

78歳になった今でも、社長は現場で工具を持ち、自ら作業をされています。

その隣では息子さんも同じように仕事をしていました。

「技術は言葉だけでは伝わらない。」

一緒に汗を流し、同じ現場で経験を積み重ねることで、少しずつ受け継がれていく。

そんな親子の姿を見て、事業承継とは会社を引き継ぐことだけではなく、「仕事への姿勢」や「お客様を大切にする心」を伝えていくことなのだと、私は改めて感じました。

地元で商売を続けるという選択

大型家電量販店から仕事の依頼もあったそうです。

しかし社長は、その道を選びませんでした。

  • 地域のお客様と向き合い
  • 一軒一軒の困りごとに応える
  • 押し売りはしない

「田舎の人は、人がいいから押し売りは嫌がる。」

だから修理でも、小さな相談でも断らない。

その結果、お客様がお客様を紹介してくださるようになりました。

広告ではなく、人が人をつないでくれる。

地域密着の商売の原点を聞かせていただいた気がしました。

私が一番心に残った言葉

今回、私が一番印象に残った言葉があります。

「苦しいと思った時代はない。

ただただ、一生懸命にお客様のために動いていた。

楽しかった。」

50年間も商売を続ければ、苦労がないはずはありません。

それでも社長は、「苦しかった」とは一度も言われませんでした。

その代わりに何度も口にされたのが、

「ありがたいことよね。」

という言葉でした。

  • お客様に
  • 地域に
  • ご両親に
  • 奥様に
  • 息子さんに
  • 取引先に

私は、お話を聞きながら思いました。

人に恵まれたから感謝するのではなく、

感謝を忘れなかったから、人に恵まれた人生になったのではないかと。

おわりに

私は今回、事業承継について学びたいと思い、お話をお聞きしました。

しかし実際に学ばせていただいたのは、「会社を引き継ぐ方法」ではありませんでした。

それ以上に大切な、「人との向き合い方」でした。

建設業も、電気工事も、地域の仕事も、最後は人と人との信頼で成り立っています。

だからこそ、技術だけでなく、その想いも次の世代へ引き継いでいくことが大切なのだと改めて感じました。

社長、奥様。

お忙しい中、貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。

これからも、お二人の笑顔と「ありがたいことよね」という言葉を忘れず、私自身も地域に必要とされる仕事を続けていきたいと思います。

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建設業の事業承継で本当に大切なのは「人」の承継|技術・信頼・想いを未来へつなぐhttps://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/business-succession-is-about-people/Wed, 22 Jul 2026 08:05:03 +0000https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/?p=1089

はじめに これまでのシリーズでは、建設業許可や事業承継計画などについてお話ししてきました。 しかし、私が建設業に長く携わり、多くの建設会社の社長とお話をしてきて、一番強く感じることがあります。 それは、 建設業で本当に引 ... ]]>

はじめに

これまでのシリーズでは、建設業許可や事業承継計画などについてお話ししてきました。

しかし、私が建設業に長く携わり、多くの建設会社の社長とお話をしてきて、一番強く感じることがあります。

それは、

建設業で本当に引き継ぐべきものは、「人」が持っている経験や想い」だということです。

会社も、

建設業許可も、

機械も、

もちろん大切です。

しかし、それだけでは会社は続きません。

会社を支えているのは、いつの時代も「人」です。

だから私は、建設業の事業承継とは、単に会社を引き継ぐことではなく、「人」を育て、想いを受け継いでいくことだと考えています。

建設業は「人」がつくる仕事

建物、道路、橋など、建設業がつくるものは、同じように見えてもまったく同じものはありません。

たとえ同じ建物でも、

建てる場所が違えば地盤が違い、

周辺環境が違えば施工方法も変わります。

そのため建設業は、長年培われた技術と経験が必要な仕事です。

さらに、建築物は

  • 打ち合わせ
  • 設計
  • 材料の手配
  • 工場での加工
  • 現場での施工
  • 完成後のアフターメンテナンス

という多くの工程を経て完成します。

その一つひとつに、多くの人が関わっています。

AIやロボットが進化しても、人の判断や経験が必要な場面は数え切れないほどあります。

だから私は、

建設業最大の財産は「人」だと思っています。

「人材」を「人財」と表現される方がいるのも、その理由なのでしょう。

社長しか持っていない財産がある

建設会社の社長は、

「まだまだ私は元気だ。」

「息子や社員にはまだ負けない。」

「引退なんて、まだ考えていない。」

そんな気迫と責任感を持って仕事をされている方が本当に多くおられます。

私も、その姿を現場で何度も見てきました。

だからこそ、会社をここまで成長させてきた社長を簡単に超えることはできません。

しかし、それは社長が特別だからではありません。

長年かけて積み重ねてきた

  • 信用
  • 信頼
  • 認知度
  • 経験
  • 技術
  • 判断力

これらすべてが、社長だけの財産になっているからです。

そして、その財産こそが、会社を支えている本当の力なのです。

技術は教えられても、経験は一緒に積み重ねるもの

  • ボルトを締める
  • 図面を読む
  • 材料を加工する

こうした作業は教えれば覚えられます。

しかし、

  • この現場はどこに危険があるか
  • この職人さんにはどう伝えればよいか
  • 雨が降る前に何を優先すべきか
  • 工程をどう組めば現場がスムーズに進むか

こうした判断は、何年も現場で経験を積み重ねて初めて身に付くものです。

だから私は、

技術承継とは、一緒に仕事をする時間そのものだと思っています。

「人」の承継には5年、10年という時間が必要

社長が、「この人に会社を任せたい。」

そう思える後継者が見つかったとしても、

  • 社長の考え方
  • 仕事への向き合い方
  • 判断の基準
  • 現場の進め方
  • お客様との接し方

などまで伝えるには、

5年から10年という時間が必要ではないでしょうか。

まして、後継者がまだ決まっていない会社では、さらに長い時間が必要になります。

だからこそ、事業承継は「まだ早い」と思っている今こそ始めるべきなのです。

お客様との信頼も引き継ぐ

建設業は、会社に仕事が来るというより、

「あの社長だからお願いしたい。」

という仕事が本当に多い業界です。

だからこそ、

  • 後継者をお客様へ紹介し
  • 一緒に現場へ行き
  • 一緒に打ち合わせを重ねながら

少しずつ信頼を引き継いでいく。

これも大切な事業承継です。

信頼は契約書では渡せません。

時間をかけて育てるしかないのです。

社員の安心した暮らしを守ることも社長の仕事

  • 会社には社員がいます
  • 社員には家族がいます
  • 住宅ローンを抱えている人もいます
  • 子育て中の人もいます

多くの場合、

社員は社長を信頼しているからこそ、その会社で働き続けています。

だから、

  • 会社を誰に引き継ぐのか
  • これから会社はどうなるのか

その未来を示すことも、社長の大切な責任ではないでしょうか。

社員が安心して働き続けられる会社を残すこと。

それも事業承継の大切な役割です。

地域とのつながりも会社の財産

建設業は地域産業です。

社長は、

  • 消防団
  • 自治会
  • 祭り
  • 商工会
  • 地域活動など、

長年かけて地域との信頼関係を築いてきました。

この人とのつながりも、会社の大切な財産です。

ぜひ次の世代へ引き継いでほしいと思います。

技術より先に伝えてほしいこと

私は、技術よりも先に伝えてほしいものがあります。

それは、仕事への姿勢です。

  • 約束を守ること
  • あいさつをすること
  • 掃除をすること
  • お客様を大切にすること
  • 地域を大切にすること

こうした姿勢が会社の文化になります。

文化は、一日ではできません。

だからこそ、

社長自身が背中で示し続けることが何より大切なのです。

私が人材育成について思い出す言葉があります。

山本五十六さんの有名な言葉

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

この言葉は、建設業の事業承継にもそのまま当てはまると私は感じています。

人は教えるだけでは育ちません。

  • 一緒に働き
  • 見守り
  • 信じ
  • 任せる

ことで初めて育っていくのです。

まとめ

私は、建設業の事業承継の中で、一番難しいのは「人との信用・信頼を引き継ぐこと」だと考えています。

技術や知識はマニュアルに残せます。

手続きは専門家に相談できます。

しかし、

  • 信用
  • 信頼
  • 仕事への姿勢
  • 人とのつながり

などは、毎日の仕事の積み重ねの中でしか受け継ぐことはできません。

だからこそ、事業承継は早く始める必要があります。

社長が元気なうちに、

  • 一緒に働き
  • 一緒に悩み
  • 一緒に成長する時間をつくる

その時間こそが、会社の未来を支える一番大きな財産になります。

私は、建設業の事業承継とは、会社を引き継ぐことではなく、人を育て、想いを受け継ぎ、地域へつないでいくことだと思っています。

そして、その積み重ねが、何十年先も地域に愛され、社会に貢献できる建設会社を育てていくのだと信じています。

「私がインタビューさせていただいた電器店社長ご夫妻からも、『技術』だけでなく『お客様への感謝の気持ち』を受け継ぐことの大切さを教えていただきました。」

「ありがとう」を積み重ねた50年|地域に愛される街の電器店社長に学んだこと ]]>
建設業の事業承継計画とは?|建設業許可の承継制度と未来へ会社をつなぐ第一歩https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/business-succession-plan/Mon, 13 Jul 2026 05:47:27 +0000https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/?p=1083

はじめに これまでのシリーズでは、 の大切さについてお伝えしてきました。 しかし、 「事業承継が大切なのは分かった。でも、何から始めればいいの?」 そう思われる社長も多いのではないでしょうか。 そこで必要になるのが事業承 ... ]]>

はじめに

これまでのシリーズでは、

  • 事業承継を早めに考えること
  • 後継者を育てること
  • 会社を未来へ残すこと

の大切さについてお伝えしてきました。

しかし、

「事業承継が大切なのは分かった。でも、何から始めればいいの?」

そう思われる社長も多いのではないでしょうか。

そこで必要になるのが事業承継計画です。

難しい言葉に聞こえますが、私はもっとシンプルに考えています。

社長が描く『会社の未来予想図』を書き出すこと。

それが事業承継計画だと思っています。

建設業では、建設業許可の承継制度を利用することで、親から子への事業承継や会社の譲渡なども計画的に進めることができます。

そのためにも、事業承継計画を早い段階から考えることが大切です。

事業承継計画とは「未来への設計図」

「計画」と聞くと、何十ページもある分厚い資料を思い浮かべる方もいるかもしれません。

しかし、小さな建設会社ではそんな難しいものは必要ありません。

私は、社長が頭の中で考えていることを、一つひとつ紙に書き出して整理することから始めれば十分だと思います。

例えば、

  • いつ頃社長を交代したいのか
  • 誰に引き継ぎたいのか
  • その人に何を教えたいのか
  • 会社をどんな会社として残したいのか

こうした想いを書き出すだけでも、立派な事業承継計画の第一歩になります。

事業承継計画は「社長の想い」を形にするもの

事業承継計画の作成や事業承継について相談する相手としては、税理士や中小企業診断士、弁護士などの専門家がよく挙げられます。

確かに、財務内容や税金、相続対策、法律上の手続きについては、それぞれの専門家の知識が欠かせません。安心して相談できる大切な存在です。

しかし、私はもう一つ、とても大切なことがあると考えています。

それは、社長自身の想いです。

  • 会社をどんな形で未来へ残したいか?
  • 社員にどんな会社で働き続けてほしいか?
  • お客様との信頼をどう引き継ぎたいか?
  • 地域に対して、これからもどのように貢献していきたいか?
  • 長年積み重ねてきた建設業の技術や経験を、誰に、どのように伝えていきたいか?

こうした想いは、数字や決算書だけでは見えてきません。

だからこそ、事業承継計画は専門家だけが作るものではなく、社長の想いを中心に、ご家族や社員、そして必要に応じて専門家の知恵を集めながら、一緒に育てていくものだと思います。

私は、建設業の現場で三十年以上働き、多くの建設会社の社長と接してきました。

現場で汗を流し、お客様との信頼を積み重ね、社員を育て、地域を支えてきた社長だからこそ語れることがあります。

その想いこそが、事業承継計画の土台になるのではないでしょうか。

専門家の知識と、社長の経験や想い。

その両方が重なったとき、本当に意味のある事業承継計画が完成すると私は考えています。

事業承継計画で最初に考える4つのこと

私はまず、この4つだけ考えれば十分だと思っています。

① 何を引き継ぐのか

  • 建設業許可
  • 技術
  • お客様との信頼
  • 社員
  • 仕事の進め方
  • 地域とのつながり

会社には目に見える財産だけではなく、目に見えない財産もたくさんあります。

② 誰に引き継ぐのか

親から子への事業承継を考える社長もいれば、長年一緒に働いてきた社員へ引き継ぐ会社もあります。

また最近では、会社や事業を譲渡する形で建設業許可を承継するケースも増えてきました。

それぞれ準備する内容が異なるため、早い段階から方向性を決めておくことが大切です。

  • 息子や娘
  • 社員
  • 第三者
  • M&A

方法は一つではありません。

「誰なら会社を任せられるか」

その視点で考えることが大切です。

③ いつ引き継ぐのか

「まだ元気だから大丈夫。」

多くの社長がそう言われます。

しかし、病気や事故は突然やってきます。

だからこそ、

5年後、10年後を見据えて、少しずつ準備を始めることが大切です。

④ 何から始めるのか

例えば、

  • お客様の一覧表を作る
  • 取引先を整理する
  • 銀行との契約内容をまとめる
  • 建設業許可の更新時期を確認する
  • 技術やノウハウを書き残す

一つずつ進めれば十分です。

事業承継には時間が必要な理由

私は、事業承継で一番大切なのは「時間」だと思っています。

建設業は、資格だけあればできる仕事ではありません。

現場では、

  • 段取り
  • 職人との付き合い方
  • 材料の選び方
  • 天候への対応
  • お客様との信頼関係

など、本では学べない経験が数え切れないほどあります。

だから、後継者が決まったとしても、

  • 一緒に働き、
  • 一緒に悩み、
  • 一緒に失敗しながら育っていく

時間が必要なのです。

事業承継計画は「遺言書」に少し似ている

私は最近、事業承継計画は少し遺言書に似ていると感じています。

もちろん、法的な意味はまったく違います。

しかし、

どちらも

「自分の想いを未来へ残す」

という点では共通しています。

一度作れば終わりではありません。

会社の状況や家族の環境は変わります。

そのたびに、

見直し、

書き直し、

より良い計画へ育てていけばいいのです。

完璧な計画を最初から作る必要はありません。

社員の将来も考えることが社長の責任

事業承継は、

社長だけの問題ではありません。

  • 社員にも家族がいます。
  • 住宅ローンを抱えている人もいます。
  • 子どもを育てている人もいます。

もし突然会社がなくなれば、

多くの人の生活に影響します。

だからこそ、

社員の将来を守るためにも、

早めに事業承継を考えることは、

経営者として大切な責任の一つではないでしょうか。

建設業の技術を残すことは社会貢献

私は、建設業の事業承継は、単に会社を残すことではないと思っています。

建設業は、

  • 道路をつくり、
  • 住宅を建て、
  • 災害復旧を行い、
  • 地域の暮らしを支える仕事です。

長年培われた技術や経験は、地域にとっても大切な財産です。

それを次の世代へつないでいくことは、大きな社会貢献につながると感じています。

事業承継計画は一人で作るものではない

社長一人で悩む必要はありません。

  • 奥様、
  • ご家族、
  • 後継者、
  • 社員、

そして、

事業承継・引継ぎ支援センターや行政書士などの専門家。

多くの人の力を借りながら、少しずつ形にしていけばいいのです。

大切なのは、「まだ早い」と思わずに、今日から考え始めることです。

事業承継では、建設業許可の承継制度だけでなく、補助金制度や支援制度を活用できる場合もあります。

事業承継・引継ぎ支援センターなどの公的機関では、事業承継計画の作成から実行まで相談できますので、一人で悩まず活用していただきたいと思います。

まとめ

事業承継計画とは、会社を終わらせるための計画ではありません。

会社を未来へつなぐための設計図です。

  • 何を残したいか
  • 誰に託したいか
  • いつ始めるか

社長の頭の中にある想いを、一つずつ形にしていくことが、事業承継計画の本当の目的だと私は考えています。

建設会社は、長い年月をかけて築き上げた信頼と技術、そして地域とのつながりによって成り立っています。

それらは、お金では買うことのできない大切な財産です。

だからこそ、事業承継は時間をかけて計画的に進めてほしい。

私は、事業承継計画とは「未来への約束」を書き残すことだと思っています。

建設業許可の承継制度を利用するためにも、事業承継計画は早めに準備しておくことが大切です。

  • 親から子への承継
  • 社員承継
  • 第三者承継など、

会社ごとに最適な方法は異なります。

社長の想いを形にした事業承継計画が、会社の未来を支える土台になるのです。

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建設業許可は事業承継できる?|令和2年改正の承継認可制度をわかりやすく解説https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/business-succession-under-license/Tue, 07 Jul 2026 06:33:23 +0000https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/?p=1078

はじめに これまでのシリーズでは、 についてお話ししてきました。 その中で、多くの社長が不安に思われるのが、 「建設業許可はどうなるの?」ということです。 そんな心配をされる方も少なくありません。 しかし、令和2年の建設 ... ]]>

はじめに

これまでのシリーズでは、

  • 建設業の事業承継がなぜ必要なのか、
  • いつから準備を始めるべきか、
  • 親族や社員、第三者へ会社を引き継ぐ方法

についてお話ししてきました。

その中で、多くの社長が不安に思われるのが、

「建設業許可はどうなるの?」ということです。

  • 「社長が代わると許可はなくなるのでは?」
  • 「もう一度最初から申請し直さなければいけないの?」

そんな心配をされる方も少なくありません。

しかし、令和2年の建設業法改正によって、建設業許可を途切れさせずに承継できる制度が整備されました。

私は、この制度は単なる法律改正ではなく、地域の建設会社を守るためにつくられた制度だと感じています。

建設業許可は「会社の営業資格」

建設業許可は、単なる一枚の許可証ではありません。

  • 会社が工事を受注し、
  • お客様から信頼され、
  • 社員が安心して働くための土台

だからこそ、

事業承継では、会社だけでなく、建設業許可も一緒に未来へ引き継ぐ必要があります。

承継認可制度とは?

一言で言えば、建設業許可を途切れさせることなく次の世代へ引き継ぐ制度です。

以前は、社長が交代すると、建設業許可を一度失い、改めて新規申請を行う必要がありました。

その間は、営業活動に大きな支障が出ることもありました。

令和2年の法改正では、この問題を解決するため、承継認可制度が創設されました。

これにより、一定の条件を満たせば、

許可を継続したまま事業承継ができるようになったのです。

承継方法は4つだけ

制度は難しく感じますが、まずは4つだけ覚えていただければ十分です。

  • 事業譲渡
  • 合併
  • 会社分割
  • 相続

それぞれ内容は異なりますが、目的は共通しています。

建設業を途切れさせずに未来へつなぐことです。

それぞれの違いを簡単に知っておこう

イメージすると、次のようになります。

承継方法イメージ
事業譲渡会社の事業を引き継ぐ
合併二つの会社が一つになる
会社分割一部の事業だけを引き継ぐ
相続個人事業を家族が引き継ぐ

細かな制度は専門家に相談すれば大丈夫です。

まずは、「こんな方法があるんだ」と知ることが大切です。

一番重要なのは申請するタイミング

承継認可制度は、順番がとても重要です。

特に、

事業譲渡・合併・会社分割は、

原則として承継前に認可申請を行います。

一方、

相続は、被相続人が亡くなった日から30日以内に認可申請を行う必要があります。

このタイミングを間違えると、制度を利用できなくなる可能性もあります。

だからこそ、早めの準備が欠かせません。

引き継ぐのは許可だけではありません

事業承継で受け継ぐものは、建設業許可だけではありません。

例えば、

  • 建設業者としての地位
  • 営業実績
  • 経営事項審査(経審)
  • 長年築いた信用
  • お客様との信頼関係

など、

会社の歴史そのものを未来へつないでいくことになります。

これは、お金では買えない大切な財産です。

行政書士が確認するポイント

建設業許可の承継では、確認しなければならないことが数多くあります。

例えば、

  • 個人事業か法人か
  • 承継予定日はいつか
  • 許可の有効期限
  • 専任技術者の状況
  • 経営業務管理責任者の要件
  • 経営事項審査の状況
  • 社会保険への加入状況

などです。

これらを一つずつ整理しながら、無理のないスケジュールを立てていきます。

承継認可制度は順番が命

実務では、次の流れで進めることが基本になります。

契約
認可申請
認可
効力発生日
変更届の提出

一つ順番を間違えるだけでも、予定どおり承継できなくなる場合があります。

制度を知るだけでなく、計画的に進めることが何より重要です。

承継認可はゴールではありません

私は、ここが一番大切だと思っています。

承継認可制度は、建設業許可を残す制度です。

しかし、

会社を残す制度ではありません。

会社を育てるのは、です。

  • 社員が安心して働ける会社にすること。
  • 若い人が夢を持って働ける会社にすること。
  • 地域から必要とされ続ける会社にすること。

そのためのスタートラインが、承継認可制度なのです。

行政書士だからこそできる役割

M&Aや事業承継には、税理士、司法書士、金融機関など、多くの専門家が関わります。

その中で、行政書士が担う役割は、

建設業許可を維持しながら事業承継を実現することです。

建設会社ならではの制度を理解し、許可が途切れないようサポートすること。

それが、建設業に関わる行政書士の大切な役割だと考えています。

まとめ

  • 「まだまだ元気だから大丈夫。」
  • 「忙しくて考える暇がない。」
  • 「息子は継がないから、うちの会社は俺の代で終わり。」

そんな言葉を、私は建設会社の社長から何度も聞いてきました。

しかし、建設業は、お金を稼ぐためだけの仕事ではありません。

  • 地域の暮らしを支え、
  • 災害時には真っ先に必要とされる、
  • 社会に欠かすことのできない仕事。

だからこそ、長年積み重ねてきた技術や経験、そして建設業許可を次の世代へつないでいくことには、大きな意味があります。

私は、承継認可を単なる「申請代行」とは考えていません。

相談の入り口は建設業許可かもしれません。

しかし、本当の目的は、

  • 会社がこれからも地域で必要とされ続けること。
  • 社員が安心して働き続けられること。
  • 建設業の技術と想いを未来へつないでいくことです。

そのために、社長と一緒に考え、一緒に歩んでいける行政書士でありたいと思っています。

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後継者がいない建設会社はどうする?|廃業だけではない事業承継という選択肢https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/business-closure-due-to-lack-of-successor/Wed, 01 Jul 2026 10:14:40 +0000https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/?p=1073

はじめに 第3記事では、親族内承継についてお話ししました。 しかし、実際に建設会社の社長とお話をすると、 「息子は会社員になった」 「娘は嫁いで地元にはいない」 「社員も高齢になってきた」 「だから、うちの会社は俺の代で ... ]]>

はじめに

第3記事では、親族内承継についてお話ししました。

しかし、実際に建設会社の社長とお話をすると、

「息子は会社員になった」

「娘は嫁いで地元にはいない」

「社員も高齢になってきた」

「だから、うちの会社は俺の代で終わりよ」

そんな言葉を本当によく耳にします。

私も以前は、後継者がいなければ廃業するしかないと思っていました。

しかし、事業承継について学ぶ中で気付いたことがあります。

会社を未来へつなぐ方法は、親族内承継だけではないということです。

今回は、後継者がいない建設会社でも選ぶことのできる事業承継について、一緒に考えてみたいと思います。

後継者がいない会社は決して少なくありません

建設業界では高齢化が進み、多くの会社が後継者不足という課題を抱えています。

社長からは、

「息子は都会で会社員をしている」

「子どもは家業に興味がない」

「継がせたいと思える社員がいない」

「こんな苦労を子どもにはさせたくない」

そんな本音を聞くことも少なくありません。

長年苦労してきた社長だからこそ、

「自分と同じ思いはさせたくない」

そう考える気持ちもよく分かります。

ですから、後継者がいないことを悩んでいるのは、決して自分の会社だけではありません。

今、多くの建設会社が同じ課題に向き合っています。

「廃業しよう」と決める前に考えてほしいこと

社長は、「もう終わりにしよう」そう考えるかもしれません。

しかし、本当に会社と一緒に終わってしまうのは建物や設備だけでしょうか。

会社には、

  • 長年築いてきたお客様との信頼
  • 地域で積み重ねてきた信用
  • 社員が身につけた技術
  • 協力会社とのつながり
  • 建設業許可
  • 地域社会との関係

など、目には見えない大切な財産があります。

これらは、一年や二年で築けるものではありません。

何十年という時間をかけ、失敗を重ね、家族を支えながら積み上げてきた社長の人生そのものです。

先代から受け継いだ会社であれば、その歴史はさらに長くなります。

だから私は、会社がなくなることよりも、その財産まで失われてしまうことの方が、ずっと大きな損失だと感じています。

どうか最後まで、事業承継を諦めないでください。

親族以外へ引き継ぐという選択肢もあります

社員承継

建設業では、長年一緒に働いてきた社員へ会社を引き継ぐ「社員承継」という方法があります。

現場を知り、お客様を知り、社長の考え方も理解している社員であれば、大きな安心感があります。

もちろん、新しく社長になる人には大きな責任と覚悟が必要です。

しかし、現社長も体が動く間は相談役として支えることができます。

突然バトンを渡すのではなく、数年かけて少しずつ経営を任せていくことで、社員も取引先も安心して承継を受け入れられるでしょう。

M&Aという方法

最近では、小規模な建設会社でもM&Aという方法を選ぶケースが増えています。

「会社を売る」という言葉だけを聞くと抵抗を感じる方も多いでしょう。

しかし、本来の目的は会社をなくさず、未来へ残すことです。

一方で、買い手にはそれぞれ経営方針や目的があります。

現在の会社の理念や社長の想いが、そのまま受け継がれるとは限りません。

そのため私は、M&Aは決して悪い方法ではありませんが、十分に話し合い、お互いが納得したうえで進めることが大切だと考えています。

第三者承継という新しい可能性

近年注目されているのが、第三者承継です。

地域の同業者や独立を目指す若い技術者などへ会社を引き継ぐ方法です。

  • 建設業が好き
  • 自分で会社を経営したい
  • 地域に貢献したい

そんな志を持つ若い人たちも、実はたくさんいます。

大きなお金が入る承継ではないかもしれません。

しかし、

  • 会社が残る
  • 社員が働き続けられる
  • 地域の技術が残る

これは地域社会にとって、とても価値のある事業承継ではないでしょうか。

私が一番もったいないと思うこと

私は、会社がなくなることよりも、

社長が積み重ねてきた人生そのものが失われることを、一番もったいないと感じています。

  • 何十年もの経験
  • 数えきれない失敗
  • 積み重ねてきた技術
  • 仕事の段取り
  • 人との信頼
  • 地域とのつながり

こうした財産は、お金では買えません。

だからこそ、

  • 一人でもいい
  • 一つでもいい

未来へ渡してほしいのです。

建設業は地域の財産でもあります

会社は社長のものです。

しかし建設業は、地域全体を支える仕事でもあります。

  • 道路
  • 学校
  • 病院
  • 住宅
  • 災害復旧

私たちの暮らしは、建設業があるから成り立っています。

だから会社を未来へ残すことは、地域の未来を守ることにもつながるのです。

事業承継は「会社を売ること」ではありません

事業承継とは、会社を手放すことではありません。

未来へ想いを託すことです。

  • 親族でも
  • 社員でも
  • 第三者でも

次の世代へ受け継がれるのであれば、それは立派な事業承継です。

一人で悩まず、専門家へ相談してください

事業承継は、一生に一度あるかないかの大きな決断です。

しかも、1年や2年で終わるものではありません。

だからこそ、5年、10年という時間をかけて準備を進めていただきたいと思います。

まずは、

  • 家族と話をする
  • 会社の未来を考える
  • 情報を集める

そんな小さな一歩から始めれば十分です。

そして、一人で抱え込まないでください。

現在は、国や自治体が設置する事業承継支援機関があり、専門家が中立的な立場で相談に応じてくれます。

実際に私も研修会へ参加し、その体制の充実に驚きました。

また、建設業には夢を持った若い人もたくさんいます。

  • 「建設業が好き」
  • 「いつか独立したい」
  • 「地域の役に立ちたい」

そんな若者と、経験豊富な社長を結び付ける役割も、事業承継支援機関にはあります。

一人で悩むより、まず相談する。

それが、未来への第一歩になるかもしれません。

まとめ

「まだまだ元気だから大丈夫。」

「忙しくて考える暇がない。」

そう思っている社長も多いでしょう。

しかし、病気や事故は突然やってきます。

だからこそ、会社の経営と並行して、5年、10年先の未来を考えていただきたいのです。

  • 親族がいない
  • 後継者がいない

だから終わり。

そう決めるのは、まだ早いかもしれません。

  • 社員承継
  • 第三者承継
  • M&A

会社を未来へつなぐ方法は、今まで以上に広がっています。

そして何より、社長が長年積み重ねてきた経験や技術、人とのつながりは、次の世代へ受け継ぐ価値のある大切な財産です。

事業承継とは、会社を終わらせる準備ではありません。

未来へ想いをつなぐ準備なのです。

建設業専門の行政書士として

建設業界には、夢を持ち、技術を学びたいと考えている若者がいます。

一方で、長年かけて会社を育ててきた社長がいます。

この二人が出会い、想いと技術をつないでいくこと。

私は、その橋渡しができる行政書士になりたいと思っています。

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息子に会社を継がせたい|親族内承継で本当に大切なことhttps://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/important-aspects-of-family-succession/Mon, 29 Jun 2026 04:57:58 +0000https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/?p=1038

はじめに 建設会社の社長とお話をしていると、 「できれば息子に会社を継いでもらいたい。」 そんな言葉をよく耳にします。 それらを一番近くで見てきた息子に引き継ぎたいと思うのは、ごく自然なことです。 しかし現実には、親族内 ... ]]>

はじめに

建設会社の社長とお話をしていると、

「できれば息子に会社を継いでもらいたい。」

そんな言葉をよく耳にします。

  • 長年かけて築いてきた会社
  • 苦労しながら守ってきた社員
  • 地域のお客様との信頼

それらを一番近くで見てきた息子に引き継ぎたいと思うのは、ごく自然なことです。

しかし現実には、親族内承継は決して簡単ではありません。

今回、事業承継の研修会に参加して改めて感じたことがあります。

それは、『事業承継とは会社を引き継ぐことではなく、人を育てることなのだ』ということでした。

社長は継がせたい。では、息子はどう思っているのでしょうか?

社長は、「いつかは会社を継いでくれるだろう!」

そんな期待を抱いていることがあります。

しかし、息子さんはどうでしょう。

  • 建設業が好きなのか
  • 会社を継ぎたいと思っているのか
  • 家族はどう考えているのか

今の時代、働き方も価値観も昔とは大きく変わりました。

都会で会社員として働き、家を建て、子どもを育てている。

そんな状況で「会社を継いでほしい」と言われても、すぐに答えを出せるものではありません。

  • 親子だからこそ、本音を言えない
  • 甘えがあるからこそ、強い言葉になってしまう
  • 素直になれない

私は、親族内承継で一番難しいのは、手続きではなく「親子の会話」なのではないかと思っています。

現場で一人前になることと、社長になることは違います

嬉しいことに息子さんが会社へ入ってくれたとします。

一生懸命仕事を覚え、現場でも頼れる存在になってきた。

ここまで育っただけでも、私は素晴らしいことだと思います。

建設業界で働いてくれる人が一人増えた。

それだけで技術は次の世代へ受け継がれていきます。

しかし、現場で仕事ができることと、会社を経営することはまったく別の話です。

社長になると、

  • 資金繰り
  • 銀行との交渉
  • 営業
  • 社員採用
  • 建設業許可などの手続き
  • 税金や保険
  • 経営判断

など、多くの責任を背負うことになります。

現場では一人前でも、経営者として育つには、さらに長い時間が必要なのです。

社長になる覚悟は、一緒に育んでいくもの

「来年から社長を頼む。」

そう言われても、覚悟は生まれません。

  • 会社を守る責任
  • 社員とその家族を守る責任
  • お客様からの信頼を守る責任

これらは、一緒に働き、一緒に悩み、一緒に失敗しながら育っていくものです。

私は、事業承継は、

「教える」のではなく、「一緒に育む」ものだと思っています。

息子には息子の考え方があります。

新しい時代の経営があります。

社長と同じやり方が正解とは限りません。

だからこそ、

  • 見守り
  • 必要な時だけ手を差し伸べ
  • 相談されたら静かに答える

そんな距離感が、親族内承継には大切なのではないでしょうか。

実は、一番の理解者は社長の奥様かもしれません

建設会社を見ていると、とても印象的な場面があります。

社長には反論する息子さんが、お母さんの言葉には素直に耳を傾ける。

そんな光景を何度も見てきました。

社長と息子の間に入り、お互いの気持ちをやわらかく伝える。

社長の奥様が、そんな存在になっている会社は少なくありません。

また、仕事の流れや会社のお金のことを奥様も理解している会社ほど、事業承継がスムーズに進む印象があります。

  • 社長にとっても
  • 息子さんにとっても
  • お客様にとっても
  • そして会社にとっても

奥様の存在はとても大きな支えなのです。

だから私は、事業承継は「社長と息子」だけの問題ではなく、

家族みんなで進めるものだと思っています。

社長の背中を見て、子どもは育ちます

建設業の社長は、

  • 頑固で
  • 負けず嫌いで
  • 口下手

そんな方も少なくありません。

それは苦労を乗り越えてきた証でもあります。

一方で、

「こんな苦労を息子にはさせたくない。」

そんな本音も持っています。

でも私は思うのです。

社長が毎日、

「仕事は大変だけど楽しい。」

「建設業は誇れる仕事だ。」

そんな姿を見せ続けていたら、息子さんはきっと感じます。

「親父、かっこいいな。」

「いつか追い越したいな。」

子どもは、言葉よりも親の背中を見ています。

建設業は、誇れる仕事です

建設業は決して楽な仕事ではありません。

  • 暑さもあります
  • 寒さもあります
  • 体力も必要です
  • ケガをするリスクも高い
  • 繁忙期と閑散期が激しい

それでも、

  • 地図に残る仕事です
  • 人の暮らしを守る仕事です
  • 災害の時には真っ先に必要とされる仕事です
  • AIやロボットだけでは代わることのできない仕事です

そして、

お客様から「ありがとう」と言われる仕事です。

私は、この仕事の魅力をもっと若い世代へ伝えていきたい。

社長にも、

息子さんにも、

「建設業って、いい仕事だ。」

そう胸を張って言ってほしいと思っています。

まとめ

親族内承継には正解がありません。

  • 家庭によって事情も違います
  • 会社の規模も違います
  • 親子の関係も違います

だからこそ、

一番大切なのは、

社長自身が、

  • 「これから会社をどうしたいのか」
  • 「誰に、何を残したいのか」

を考えることではないでしょうか。

会社を引き継ぐことが事業承継ではありません。

社長が長い年月をかけて築いてきた、

  • 技術
  • 経験
  • 信頼
  • そして仕事への誇り

を、次の世代へつないでいくこと。

私は、それこそが本当の事業承継だと思っています。

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建設業の事業承継はいつから始めるべき?|社長が50代で考えたい未来の準備https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/when-to-start-business-succession/Wed, 24 Jun 2026 06:48:52 +0000https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/?p=1032

はじめに 前回の記事では、建設業の後継者不在率が57.3%という現実についてお伝えしました。 建設業の事業承継は、単に会社を残すためではありません。 長年かけて培ってきた技術や経験、人とのつながりを未来へ引き継ぐために必 ... ]]>

はじめに

前回の記事では、建設業の後継者不在率が57.3%という現実についてお伝えしました。

建設業の事業承継は、単に会社を残すためではありません。

長年かけて培ってきた技術や経験、人とのつながりを未来へ引き継ぐために必要なことです。

では、事業承継はいつ頃から考え始めれば良いのでしょうか。

私は建設業界で長く働いてきた経験から、「思った時が始め時」だと感じています。

特に50代の社長には、ぜひ一度考えていただきたいテーマです。

まだ元気な50代だからこそ考えてほしい

50代の社長は、会社としても最も勢いがある時期かもしれません。

  • まだまだ現役
  • 体力もある
  • 経験もある

そして、

  • 会社をもっと大きくしたい
  • 新しい仕事にも挑戦したい
  • 若い人を育てたい

そんな夢を持って仕事をされている方も多いでしょう。

だからこそ、少しだけ未来のことも考えてみてほしいのです。

例えば、

  • 「息子が興味を持ったら継がせたい」
  • 「若い社員が育ったら任せたい」
  • 「自分の技術や経験を残したい」

そんな想いを持つだけでも、会社の見え方は大きく変わってきます。

事業承継とは、引退準備ではありません。

会社の未来づくりだと思うのです。

60歳からでは遅いと言われる理由

事業承継は書類を書けば終わるものではありません。

  • 後継者を決める
  • 育てる
  • 取引先に認めてもらう
  • 銀行との関係を引き継ぐ
  • 建設業許可の承継準備を行う

これらには時間がかかります。

特に建設業の場合は、社長が持っている経験や勘、人脈が非常に大きな財産になっています。

  • 現場の段取り
  • 職人との付き合い方
  • 見積りの感覚
  • 顧客との信頼関係
  • 外注先とのつながり

これらは数か月では引き継げません。

  • 一緒に働き
  • 一緒に悩み
  • 一緒に経験して

ようやく少しずつ受け継がれていくものです。

そう考えると、60歳を過ぎてから考えるより、

50代から少しずつ準備を始める方が理想的ではないでしょうか。

後継者はすぐには育たない

建設会社の社長とお話しすると、

  • 「息子が会社で働いているから大丈夫」
  • 「後継者はいるから安心」

という言葉を聞くことがあります。

確かに、息子さんや若い社員さんが会社で働いてくれていることは、とても心強いことです。

しかし、

現場の仕事ができることと、会社の経営を任されることは全く別の話です。

社長の仕事は現場だけではありません。

例えば、

  • 資金繰りを考える
  • 銀行と交渉する
  • 人材を採用する
  • お客様との信頼関係を築く
  • 営業活動を行う
  • 会社の将来を判断する

など、多くの役割があります。

私自身、建設業界で長く働いてきましたが、現場の管理と経営者の仕事はまったく違うものだと感じています。

現場では優秀な職人や監督であっても、経営者として必要な知識や経験は別に身につけていかなければなりません。

また、社長は

「将来は息子に継いでほしい」と思っていても、息子さん自身はまだその気持ちになっていない場合もあります。

若い世代には若い世代の人生があります。

会社を継ぐという決断は簡単なものではありません。

だからこそ、後継者には早い段階から少しずつ経営に関わってもらい、

  • 一緒に考え
  • 一緒に悩み
  • 一緒に経験を積む

ことが大切だと思います。

事業承継は書類を引き継げば終わるものではありません。

会社を支えてきた考え方や価値観、人とのつながりまで受け継いでこそ、本当の意味での事業承継になるのではないでしょうか。

そのためにも、後継者育成には5年、10年という時間が必要なのです。

社長の健康問題は会社のリスクでもある

建設業では、社長自身が現場に出ている会社も少なくありません。

職人として働きながら、

  • 営業も行い
  • 見積りも作り
  • 資金繰りも考える

そんな社長も多いでしょう。

しかし、

  • もし社長が病気になったらどうでしょうか
  • もし事故に遭ったらどうでしょうか
  • もし突然働けなくなったらどうでしょうか

会社が止まってしまう可能性があります。

実際に、交通事故や病気は誰にでも起こり得ます。

災害もあります。

だからこそ、事業承継は引退のためだけではなく、万が一に備える経営上のリスク対策でもあるのです。

今からでもできる小さな準備

事業承継は難しく考える必要はありません。

まずは、社長しか分からないことを整理することから始めてみてください。

例えば、

  • 顧客情報の整理
  • 取引先や外注先の連絡先一覧
  • 銀行との取引内容
  • 借入金の状況
  • 工事の進捗管理
  • 許可や資格の管理
  • 技術的なノウハウの記録

こうした小さな積み重ねが、将来の事業承継につながります。

後継者がいないからと諦めないでほしい

  • 「息子は都会で会社員をしている」
  • 「継いでくれる社員がいない」
  • 「もう年だから無理だろう」

そんな声もよく聞きます。

しかし、今は親族承継だけが事業承継ではありません。

従業員承継という方法もあります。

第三者承継やM&Aという選択肢もあります。

広島県事業承継・引継ぎ支援センターのような支援機関もあります。

大切なのは、諦める前に一度考えてみることです。

社長が何十年もかけて築き上げたものは、決して簡単に作れるものではありません。

だからこそ、次の世代へつなぐ方法を探してほしいと思います。

まとめ

私は建設業界で長く働いてきました。

だからこそ分かります。

  • 建設業で会社を続けること
  • 家族を養うこと
  • お客様との信頼関係を築くこと

それは決して簡単なことではありません。

何十年もの経験と努力の積み重ねがあって初めてできることです。

だから私は、その経験や技術、人とのつながりを絶やしてほしくないのです。

事業承継は、会社を引き継ぐことだけではありません。

社長が人生をかけて築き上げてきた財産を未来へつなぐことです。

もし今、「何から始めれば良いのか分からない」

そう感じているなら、まずは5年後、10年後の会社の姿を考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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建設業の事業承継とは?|なぜ今、後継者問題が深刻なのかhttps://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/the-starting-point-for-business-succession/Tue, 23 Jun 2026 01:50:24 +0000https://kensetsu-kyoka-hiroshima.jp/?p=1027

はじめに 建設業の後継者不在率は57.3%。 帝国データバンクの調査によると、建設業では半数以上の会社に後継者がいないという結果が出ています。 私は先日、広島県事業承継・引継ぎ支援センターの研修会に参加し、この数字を知っ ... ]]>

はじめに

建設業の後継者不在率は57.3%。

帝国データバンクの調査によると、建設業では半数以上の会社に後継者がいないという結果が出ています。

私は先日、広島県事業承継・引継ぎ支援センターの研修会に参加し、この数字を知って大きな衝撃を受けました。

しかし、私が本当に問題だと感じたのは数字そのものではありません。

もし建設会社が次々と廃業してしまったら、その会社が長年かけて築いてきた技術や経験、人とのつながりまで失われてしまうのです。

今回は、事業承継シリーズの第一回として、 『なぜ今、建設業の事業承継が重要なのか?』を一緒に考えてみたいと思います。

建設業の後継者不在率57.3%という衝撃

建設業の社長とお話しすると、こんな言葉をよく耳にします。

  • 「こんな苦労を息子にはさせたくない」
  • 「安定した会社員になってくれればそれでいい」
  • 「この会社は俺の代で終わりだよ」

長年苦労してきた社長だからこそ出てくる言葉です。

  • 景気の波に振り回され、
  • 資金繰りに悩み、
  • 人手不足に苦しみながら、
  • それでも会社を守ってきた。

だからこそ、自分の子どもにはもっと楽な道を歩んでほしいと思うのでしょう。

その気持ちはとてもよくわかります。

しかし、その結果として多くの会社が廃業してしまうと、私たちの社会に大きな影響が出てくるのです。

建設業で働く人が少なくなると私たちの暮らしはどうなるのか

建設業は単に建物を作る仕事ではありません。

私たちの生活そのものを支える仕事です。

例えば、

  • 家を建てる
  • 工場を建てる
  • 道路を整備する
  • 橋を維持する
  • 上下水道を整備する
  • 災害復旧を行う

これらすべてに建設業が関わっています。

もし地域の建設会社がなくなれば、

  • 災害が起きた時の復旧は遅れます。
  • 道路の補修も進みません。
  • 住宅の修理もすぐにはできなくなります。

人手不足が進めば、工事費も上昇していくでしょう。

建設業の後継者問題は、建設会社だけの問題ではなく、私たちの暮らし全体に関わる問題なのです。

建設業の技術は簡単には引き継げない

建設業の仕事は、工場で同じ製品を大量生産する仕事とは違います。

建物は一つとして同じものがありません。

  • 現場ごとに条件が違い、
  • 天候も違い、
  • お客様の要望も違います。

だからこそ、

  • 経験が必要です。
  • 段取りが必要です。
  • 人との調整力が必要です。

そして何より、

現場で積み重ねてきた知恵が必要です。

最近ではAIやロボット技術も発達しています。

しかし、建設業のすべてをロボットで代替できるわけではありません。

長年かけて培った技術や経験は、人から人へ引き継いでいくしかないのです。

なぜ若い人は建設業を目指さなくなったのか

若い人に建設業の話をすると、

  • きつそう
  • 危なそう
  • 休みが少なそう

というイメージを持たれることがあります。

確かに以前はそうした面もありました。

しかし現在は、

週休二日制の導入や働き方改革も進んでいます。

ICT施工やデジタル化も進んでいます。

それでも人材不足が続くのは、建設業の魅力が十分に伝わっていないからではないでしょうか。

建設業は、

  • 人の暮らしを支える仕事です。
  • 地図に残る仕事です。

完成した建物を見た時の達成感は、他の仕事ではなかなか味わえません。

私は、もっと多くの人に建設業の魅力を知ってほしいと思っています。

事業承継は会社を残すためだけではない

事業承継というと、会社の株式や経営権を引き継ぐことをイメージする方が多いかもしれません。

しかし私は、それだけではないと思っています。

事業承継とは、

  • 会社を残すこと。
  • 技術を残すこと。
  • 人材を育てること。
  • 地域を守ること。

そして、

社長が人生をかけて築いてきたものを未来へつなぐことです。

  • 顧客との信頼関係。
  • 現場で培った経験。
  • 経営者としての判断力。
  • 仲間とのつながり。
  • 家族を支えてきた努力。

それらは決してお金だけでは測れません。

私は、社長が築いてきたことは、稼いだお金そのものよりも価値があると思っています。

このシリーズでお伝えしたいこと

これからこのシリーズでは、

  • 息子や親族への承継
  • 従業員への承継
  • 後継者がいない場合の選択肢
  • 建設業許可の承継
  • 事業承継計画の作り方
  • 支援センターの活用方法

などについて、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます。

まとめ

私は建設業界で長く働いてきました。

正直に言えば、楽しいことばかりではありませんでした。

辛いこともありました。

苦しいこともありました。

それでも今振り返ると、建設業は社会にとって欠かせない仕事だったと感じています。

だからこそ、

会社だけでなく、技術や経験、人とのつながりも次の世代へ引き継いでほしいのです。

社長がこれまで築いてきたものは、決して社長一人のものではありません。

  • 家族のため、
  • 社員のため、
  • お客様のため、
  • 地域のため

に積み上げてきた大切な財産です。

その財産を未来へつなぐことも、人生後半の大切な仕事の一つではないでしょうか。

このシリーズを通じて、建設業の未来について一緒に考えていきたいと思います。

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